高齢社会を迎えた日本では、経営者の高齢化も進展し、その平均年齢は70歳ともいわれています。中小企業や小規模事業者が、雇用や技術の担い手として日本経済において重要な役割を果たしていることを考えたとき、事業を承継させ事業活動の継続を図ることは、今後の日本経済の要といっても過言ではありません。
事業承継を実施するにあたっては、「経営資源」として、何を承継するかということを検討することが不可欠です。
①誰を後継者にするかという「経営権」をめぐる問題、②自社株式、事業用資産、運転資金や借入金など「資金」をめぐる問題、③経営理念、人材、組織力、技術、ノウハウ、取引先、顧客、許認可や知的財産権など、決算書にはあらわれない会社の「強み」である知的資産をめぐる問題を、現経営者は検討しなければなりません。

3つの類型

事業承継は、承継先が誰になるかによって、それぞれ対応が異なります。①親族承継、②役員・従業員承継、③M&Aによる第三者承継といった3つの類型が考えられます。

行政書士の役割

10年後の将来に向けて、事業承継の準備をすすめていくことが重要です。経営者が60歳前後で事業承継の重要性を認識し、事業の「見える化」を通じて経営状況や経営課題を把握し、経営改善を図りながら、事業承継計画の策定・実行をおこなうということが事業承継の理想的なスタイルです。
経営者の聞き役となって、事業承継の道筋を見つけるとともに、さまざまな事業承継上の課題に取り組む経営者の右腕として活動することが行政書士の役割です。